Unkonscious 2020-4 "Unkonscious Festival 2020 Day 2 Fables Stage"


現在トランス業界のレーベルはAbove & BeyondAnjunabeats傘下、Armin van BuurenArmada傘下、Tiestoが1997年立ち上げたBlack Hole Recordings傘下、そしてAly & FilaFuture Sound of Egypt傘下が主であると言える。Black Hole Recordings傘下に業界の人気DJ/プロデューサーのレーベルが多く入っており、この4大派閥にほとんどが属している事になる。

Unkonscious Festivalはレーベルをfeatureしており、今年は今が旬な人気レーベルのVIIFablesをチョイス。FablesはAly & FilaのFuture Sound of Egypt傘下としてFerry TayleDan StoneがA&Rを務め2017年にローンチされたレーベル。アジアを代表するDJ/プロデューサーとして確立しつつあるRinalyのForalskadが2019年にFablesからリリースされた事は日本のトランスファンの記憶に新しい事だろう。

 

Driftmoonが病欠との事でこの上記のTimetableに。元々プライベートで遊びに来ていたDennis Sheperdが登場となった。Neptune Projectもプライベートで遊びに来ていたので、どうせならNeptune Projectにしてもらいたかったものです。

 

Oceanlab - Clear Blue WaterのRemixなんてまさにビーチで聞きたい名曲です。

 

元々のタイムテーブルがこれで若手のAsteroidが早めの時間帯を担当するはずだったが、The ThrillseekersことSteveが音的に全体の流れを考えるとAsteroidが後がいいだろうという事で、若手のAsteroidがピークタイムを演出する事となった。

 

Unkonscious Festivalのチケット保持者はフェスよりも早くParadise Beachを利用可能で、通常1000円ほどする(THB 300)ビーチ入場料が無料になる。珊瑚礁があり魚も多いポイントなので、Day 2は14:30と早めにシャトルバスを乗る事にした。フェス開始時間には一般のParadise Beach利用者は追い出しますよという事前告知の紙。笑

 

15時過ぎのParadise Beachはにぎわっていました。体力に余裕があれば早めに来てビーチで遊ぶのもオススメです。

 

パトンビーチよりは大分こじんまりしているのですが、海に入って少しすると珊瑚礁が広がっているので魚が多いです。綺麗な魚が見れるので、私は子供のように騒いでいました。笑

 

16:00過ぎるとフェスのリスバンをしていない人は追い出されるので、ほぼプライベートビーチ化。笑

 

手前のビーチもParadise Beachの一部で、こちら側にParadise Beach Backpacker Hostelがあります。写真でいう奥側に食事のできるBeach Houseフェスの会場となるスペースがあります。

 

2018年のAmsterdam Dance Eventがデビューで、RAMのプログレッシブサイドプロジェクトのDubyard。ただ、このDubyardの謎なところはプログレッシブな作品のリリースは全くなく、Fablesからのリリースもなく、なぜDubyardがFablesのOpening Actなのかは謎です。それだったら2018年のThe Platform Music Festival vol. 2 TranceでRinalyがオープニングを担当したようにゆるめのセットで立ち上げをさせた方がよかったのではと個人的には思います。。。

 

またFablesのLineupはもう一つ言いたいところがあって、私の2019年Top 3に入るMadwave Meets Xijaro & PitchのUp In The AirがFablesからリリースされており、Xijaro & PitchはFerry TayleとLost In Memoriesも2019年にFablesからリリースしており、Xijaro & Pitchを是非よんでもらいたかったです。

 

余談ですが、Madwave Meets Xijaro & Pitchのユニットはもう1つ素晴らしい作品を出していて、この3人がB3Bでセットをするのをいつか見てみたいものです。

 

90分のRAMのDubyardセットはSoundcloudにアップロードされています。辛口が続きますが、多くの有名なDJやプロデューサーは音楽で生計を立てているだけあって自身がメインでやっているジャンル以外の作品も少しリリースしたり、テクノやプログレだけでなく多くのジャンルを聞いていたりしますが、プログレッシブというジャンルのDJは流れの構築がとても大事なのとトランスのようにメリハリの効いたミックスよりもロングミックスでスムースなフローであげていく為上手くDJするには経験とコツが必要で、難しいジャンルであると私は思っています。

 

有名なトランスDJの7-12時間のOpen to Closeセットでは必ずといっていいほどプログレからの立ち上がりが1-2時間ありますが、Gai BaroneOrkideaのように素晴らしい流れでアゲを構築するのは難しく、全体のバランスが取れたOpen To CloseはJohn 00 Flemingだと思っています。そういう意味では普段プログレッシブのDJをしないRAMはプログレッシブの流れの構築の仕方がプログレッシブのベテランクラスと比べると劣っており、RAMがプログレッシブをするんだという試みはファンには興味深いかもしれませんが、セット全体を聞くとあまり満足度の高いセットではありませんでした。

 

Unkonscious Presents Roger Shah Open to Close Experience Boat Partyの方でもプレイされDennis Sheperdが登場したDennis Sheperd x Roger Shah x Richard Durand - Malam。Driftmoonに代わって急遽登場のDennis Sheperdのプレイ時にRoger Shahがステージに登場しました。

 

大きなフェスだと関係者が多く集まるので、こうやってステージにアーティストが登場する瞬間はファンには嬉しいものですね。

 

この時は彼女と反対側のビーチにいたため、またもチャンスを逃してしまいました。笑 来年は参加したいと思います。笑

 

前日のVIIでのOrkidea→Alex di Stefanoの時のように一気に流れがかわるのではなく、Dubyard→Dennis Sheperd→The Thrillseekersと徐々にあがっていくような流れでよかったと思います。ThrillseekersのセットもまたUnkonsciousオフィシャルでアップロードされています。

 

フルセットの動画はこちらをどうぞ。Thrillseekersもそろそろおじいちゃんという年齢になってきたように思います。笑

 

Steve (The Thrillseekers)にはHalcyonをプレイ前にリクエストすると、「うーん、どうかなー?」みたいなそぶりをしましたが、Steveにいつリクエストしてもちゃんとプレイしてくれてファンを大切にしてくれます。一番上がった瞬間!

 

私はちょうどディナーの途中でしたが、トラック立ち上がりで鳥肌がたちステージにかけつけたAbove & Beyond - Far From In Love!フェスはこういう大ネタのクラシックが結構投下されるので普通のクラブセットと違った楽しみがあります。

 

Thrillseekers後半にはお客さんが結構入りましたが、VIIの方がお客さんが多かったように思います。ただオーガナイザーLonskiiいわくチケットセールス数にはかわりはないとの事で、Fablesの日だけスキップした人も結構いそうでした。

 

Driftmoonの病欠、The Thrillseekersが早めの時間帯を希望したため、17:00 - 18:00にプレイするはずだったAsteroidは19:30 - 21:00の4番手というピークタイムで登場。若手のAsteroidには超大舞台でしょう!

 

2曲目がこの他人の大作であった為、おいおいと思いましたが、その後は自身の曲をはさみ全体的に良いセットであったと思います。彼のセットもSoundcloudにフルセットでアップされています。

 

最近よく聞くこのチューン。AsteroidのKoh Phanghanももちろんプレイされました。近年のヒット曲メイカーとして頭角を現しピーク時に多用されるトラックを量産する彼ならでは、若手ながらピークタイムを見事に演出しUnkonsciousシンデレラボーイとなりました。

 

The ThrillseekersよりもAggressiveなUpliftingの作品の多いAsteroidならでは。大いに盛り上がりました。

 

AsteroidのフルセットもYoutubeに上がっています。

 

21:00にはついにFablesのお二人Ferry Tayle B2B Dan Stoneが登場。2019年夏にはUnkonscious 2020のLineupを発表していたので、その半年の間にFablesのアジアデビューはベトナムのハノイにもっていかれましたが、この二人のB2Bをアジアで見れるっていうのが本当に豪華です。

 

台風の影響で惜しくもFerry Tayleの初来日公演はキャンセルとなりましたが、私が長年招聘したいアーティストの一人でいつかはFerry Tayleの来日公演を実現させたいと思っています。

 

Dan StoneのDJを見るのは実はLuminosity Beach Festival 2017で一度見たっきりで、その後は一度も見たことがありませんでしたが、Ferry Tayleと比べるとミックスが荒かったので、親友Paul Eunとその事に関して語っていました。笑

 

2時間40分にも及ぶロングセットとなり、Ferry TayleとDan Stoneの最近の作品群はしっかり楽しめたセットになったかと思います。その中でも私の2019年の最もお気に入りのFind Your ParadiseがFerry Tayle本人によって投下されたのには感動しました。この曲を初めて聞いたのは、Ciaran McAuleyIDとして投下した2019年9月27日の親友Paul Eunが主催するTrancempireで、翌日の2019年9月28日のTranception TWでもオーガナイザーのRaseプレイして感動したものでした。一発で気に入る曲って結構飽きやすいんですけど、Find Your Paradiseは曲が良すぎるので、間違いなく2019年の最高傑作です。

 

LudoとDanのパフォーマンス前に記念撮影。Fablesの二人と一緒に写真を撮るのは初めてでした♪

 

Ferry TayleとDan Stoneの大作も何曲かドロップされましたが、3時間弱のセットであればもっと古めの彼らの楽曲もプレイしてほしかったです。Phynn - Lucidをかけるなら、なぜAirscape - Sosei (Ferry Tayle Remix)をかけてくれない。 (ToT)

 

Ferry Tayle B2B Dan Stoneのロングセットもアップロードされています。

 

クローザーに登場したのは若手というより新人とも言えるElucidus。私もFablesからリリースしているのを名前を見たことあるくらいで、2020年入ってリリースされたFerry TayleとのコラボFremontBeatport Trance Top 100 Chartで一位を獲得したという事くらいしかわからないです。一瞬で時の人になれてもまだまだ知名度が低いElucidus。オーガナイザーのLonskiiがメルボルンに住んでDJやイベントもやっていただけあって、オーストラリアつながりのコネでステージに立てたのではと思ってしまうほど。。Elucidusよりも業界内で定評のあるXijaro & Pitchをラインナップに入れてほしかったです。

 

Dubyardに続き辛口になってしまいますが、自身の売れている作品が少ないので、フェスの最後で他人の曲やクラシックの連発になったセットはコマーシャルすぎて面白みにかけていました。Asteroidは自身の人気楽曲をはさみながら良い選曲でピークタイムを演出しましたが、Elucidusは経験値不足というか。。 これがagefarreのCyber TRANCEだったら名曲連発で良いと思うんです。ただUnkonsciousはアジア中、今年は世界中からトランスヲタが集合するイベントなので、あまりにもミーハーな選曲だったと思います。残念なクローザーでした。

 

Day 2 Fablesの感想はというとThe Thrillseekersが期待通り、Fablesが期待通り、Asteroidは期待値低く観戦しましたが、Asteroidは期待を上回ってくれたものの、他のアクトが上記で書いた通りなので、全体的にもっと期待してただけに満足度は低めでした。

 

翌日はRoger ShahのOpen To Closeに続き、とても楽しみにしていたHard Trance Classicsへ続きます。Scotがオチャメ。笑